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2019年9月号

秋と呼ぶには、まだ早すぎるほどに

 まだまだ夏の名残があります。

 それでも、世の中は、「秋」の装いを始めています。

「学術の秋」にふさわしく、全国で様々な学会が開催されています。

 今日は、国際博物館会議(ICOM)と、日本健康科学学会について


●博物館や美術館に期待することは?  ————————————————————–

 日本で初めて開催されるこの国際会議は、

 世界141の国や地域から博物館の専門家が集まります。

 この会議に先立って、事務局から講演の依頼がありました。

「アートセラピーの立場から、博物館に期待することは何か?」

 事情で講演はなくなりましたが、事前にインタビューを受けて、

 大会中(9月1日から7日)会場内で放映されています。

 建築家のエドワード鈴木氏、

 フラワーボックスアーティストのニコライバーグマン氏、

 ホスピタルアートの専門家である近畿大学森口教授

 が、このインタビューを受けています。

 この映像の冒頭には、

 ロンドン大学のレベッカ・ゴードンさんが基調講演をしています。

   ●イギリスでの取り組み ————————————————————–  英国では、すでに何年も前から

「アートは医療サービスや社会福祉予算軽減の一助となる」ことに

 取り組んでおり、

 アートが健康にもたらす効果を、国を挙げて実践しています。

 病院はもちろん、生活の中でアート表現をしたり、    アートに親しむことが、人々の社会生活を助けるのです。

 日本では、まだそのような文化はなかなか見られませんね。

 私のパートでは、博物館に鑑賞に行くだけでなく、

 会場を出る前に自由にアート表現ができるスペースを

 博物館が率先して作り出してほしい、と伝えました。


どうぞ、ご覧ください。

 ●日本健康科学学会 ————————————————————–

 今年で35回目を迎える、日本健康科学学会学術大会が、

 昨日5日と6日の二日間、大阪難波で開催されています。

 ここでは、「アートセラピーの現状と挑戦」というタイトルで、

 柴崎千桂子が講演しました。

 クエストのこれまでの活動だけでなく、

 アートセラピーや、ホスピタルアートなど、

 アートが健康に寄与する事例を発表しました。

 今回の講演者は、近畿大学の教授でホスピタルアートの

 実践をしてきている森口ゆたか先生をはじめ、

 さまざまな分野の方々が、    「アート・デザインと健康」についての貴重な講演をしました。


柴崎千桂子の、世田谷事件での地域サポートについては、

 学会長からその取り組みの重要性や、

 今後もそのような取り組みができる環境を、

 国家的に作っていかなければならないと、力づけられました。

   ●アートの力 ————————————————————–

 アートには力がある。

 千桂子先生の師である、安彦耕平先生の言葉です。

 アートセラピーを提供する際に、

 セラピストの力を使おうとせず、謙虚に、

 そして表現するアートそのものに力があることを、

 自覚しておくことが大切です。

 これから、アートセラピーを学ぼうとする人たちは、

 20年前とは違い環境がと問い始めています。

 認知度が高まり、現場も卒業生が広げてくれています。

 また、今回の学会などへ声がかかり、

 それだけ注目されていることを肌で感じます。

 それでも、日本国内のアートセラピーの現状は、まだまだ成長途中です。

 興味がある方は、

 どうぞ、日本で唯一のクリニカルアートセラピーを学べる当校で、

 学びを深めてください。

 ともに、まわりの幸せに貢献していけるといいですね。



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