秋と呼ぶには、まだ早すぎるほどに
まだまだ夏の名残があります。
それでも、世の中は、「秋」の装いを始めています。
「学術の秋」にふさわしく、全国で様々な学会が開催されています。
今日は、国際博物館会議(ICOM)と、日本健康科学学会について
●博物館や美術館に期待することは? ————————————————————–
日本で初めて開催されるこの国際会議は、
世界141の国や地域から博物館の専門家が集まります。
この会議に先立って、事務局から講演の依頼がありました。
「アートセラピーの立場から、博物館に期待することは何か?」
事情で講演はなくなりましたが、事前にインタビューを受けて、
大会中(9月1日から7日)会場内で放映されています。
建築家のエドワード鈴木氏、
フラワーボックスアーティストのニコライバーグマン氏、
ホスピタルアートの専門家である近畿大学森口教授
が、このインタビューを受けています。
この映像の冒頭には、
ロンドン大学のレベッカ・ゴードンさんが基調講演をしています。
●イギリスでの取り組み ————————————————————– 英国では、すでに何年も前から
「アートは医療サービスや社会福祉予算軽減の一助となる」ことに
取り組んでおり、
アートが健康にもたらす効果を、国を挙げて実践しています。
病院はもちろん、生活の中でアート表現をしたり、 アートに親しむことが、人々の社会生活を助けるのです。
日本では、まだそのような文化はなかなか見られませんね。
私のパートでは、博物館に鑑賞に行くだけでなく、
会場を出る前に自由にアート表現ができるスペースを
博物館が率先して作り出してほしい、と伝えました。
どうぞ、ご覧ください。
●日本健康科学学会 ————————————————————–
今年で35回目を迎える、日本健康科学学会学術大会が、
昨日5日と6日の二日間、大阪難波で開催されています。
ここでは、「アートセラピーの現状と挑戦」というタイトルで、
柴崎千桂子が講演しました。
クエストのこれまでの活動だけでなく、
アートセラピーや、ホスピタルアートなど、
アートが健康に寄与する事例を発表しました。
今回の講演者は、近畿大学の教授でホスピタルアートの
実践をしてきている森口ゆたか先生をはじめ、
さまざまな分野の方々が、 「アート・デザインと健康」についての貴重な講演をしました。
柴崎千桂子の、世田谷事件での地域サポートについては、
学会長からその取り組みの重要性や、
今後もそのような取り組みができる環境を、
国家的に作っていかなければならないと、力づけられました。
●アートの力 ————————————————————–
アートには力がある。
千桂子先生の師である、安彦耕平先生の言葉です。
アートセラピーを提供する際に、
セラピストの力を使おうとせず、謙虚に、
そして表現するアートそのものに力があることを、
自覚しておくことが大切です。
これから、アートセラピーを学ぼうとする人たちは、
20年前とは違い環境がと問い始めています。
認知度が高まり、現場も卒業生が広げてくれています。
また、今回の学会などへ声がかかり、
それだけ注目されていることを肌で感じます。
それでも、日本国内のアートセラピーの現状は、まだまだ成長途中です。
興味がある方は、
どうぞ、日本で唯一のクリニカルアートセラピーを学べる当校で、
学びを深めてください。
ともに、まわりの幸せに貢献していけるといいですね。
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