真夏の気温だったり、急に冷え込んだりと、
相変わらずの異常気象は、
もうすでに異常とは言えず常態化しているような気がします。
朝ドラの舞台の帯広で、38度以上を記録していましたね。
学院長の柴崎千桂子の生まれ故郷でもあり、
十勝の様子は何かと気になります。
私も、子どもための野外体験学習「グロースセミナー」の下見と、
現地あいさつ回りで
十勝の士幌町に行ってきました。
● 原生林 ———————————————————-
北海道の開拓から、開基百年を過ぎた街がたくさんあります。
1883年晩成社と呼ばれる人たちが帯広の開拓を始めました。
その後、芽室、音更、士幌と開拓が進み、
今では、士幌町の農業と牧畜は全国1を競うほどになっています。
その士幌町の高原にあるヌプカで、
今年の夏に30回目となる「グロースセミナー」を開催します。
30年間通い続けている、この士幌町は、
変わらずにのどかで北海道を満喫出来る、私の大好きな町です。
この士幌町に、農村自然公園があり、
その森は、開拓時から変わらない数少ない原生林のひとつとして
保存されています。
この森を、毎年子どもたちと歩きます。
森の中では様々な音が聞こえてきます。
聞きなれない鳥のさえずりや、風のそよぎ、木々の葉の擦れる音、
他に誰もいない空間で、子どもたちもごく自然に内省し始めます。
● 心の声を聞く ———————————————————-
都会にいると、外に意識が向くことばかりで、
なかなか自分の内側の声に気づけません。
何をすればいいのか?を探しはするけれど、
「自分がどうしたいのか?」には気づけなくなっているのです。
どうすべきかを考えて、自分の気持ちは心の奥底に閉じ込めがちです。
内なる声を聞く、という言い方は、
深層心理やスピリチュアルと言われる世界ではよくつかわれます。
でも、多くの場合、その内なる声のほとんどは、
心の声ではなくて、「思考」である場合が多いようです。
今何を感じているか?
自分は本当はどうしたいのか?
どんな未来を築きたいのか?
そんな問いかけをすることで、少しずつ心の声が聞こえてきます。
● アートセラピーの魅力 ———————————————————- アートは、心の声を視覚化してくれます。
あれこれ考えて描画したとしても、
そこには間違いなく気づいていなかった心の声が見て取れます。
アートセラピーを「分析すること」と勘違いしている方は多いようです。
そのアートに現れた「物語」をクライアントから聞いて、
そのイメージを広げていくのです。
イメージは、その人特有のものであり、
そこに紡がれる物語は、その人の人生を象徴することが
しばしばあるのです。
クライアントはもちろん、
セラピスト自身もそのアートから自分の気づいていなかった
心の声を聞くことができるのです。
● イメージ 瞑想 呼吸法 マインドフルネス ———————————————————-
昨今、とあるIT系の企業の取り組みから
世界的に注目されたマインドフルネスがあります。
ITという先端技術の企業が、
「今ここ」という禅の思想を取り入れたことも、
その注目の理由かもしれません。
静かに目を閉じ、呼吸を意識し、イメージに身をまかせていく。
はじめは、仕事のことやら、人間関係のことなど
現実的な思考が次々と訪れますが、
次第に、心地よい「なにもない時間」を味わうことができます。
そして、その「何もない時間」の中で、
現れるイマジネーションから気づきを得ることがあるのです。
これは、アートでも同じような体験をすることがあります。
無心に色を塗りこんでいるとき、
ひたすら粘土をこねているとき、
ただくねくねとした線を描いているときに。
外にばかり意識を向けている日常生活の中に、
内側に意識を向ける時間を本の少しでも日常に取り入れることで
私たちの心のバランスは保たれるようです。
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