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miraisozojuku

2019年6月号

真夏の気温だったり、急に冷え込んだりと、

相変わらずの異常気象は、

もうすでに異常とは言えず常態化しているような気がします。

朝ドラの舞台の帯広で、38度以上を記録していましたね。

学院長の柴崎千桂子の生まれ故郷でもあり、

十勝の様子は何かと気になります。

私も、子どもための野外体験学習「グロースセミナー」の下見と、

現地あいさつ回りで

十勝の士幌町に行ってきました。


● 原生林 ———————————————————-

北海道の開拓から、開基百年を過ぎた街がたくさんあります。

1883年晩成社と呼ばれる人たちが帯広の開拓を始めました。

その後、芽室、音更、士幌と開拓が進み、

今では、士幌町の農業と牧畜は全国1を競うほどになっています。

その士幌町の高原にあるヌプカで、

今年の夏に30回目となる「グロースセミナー」を開催します。

30年間通い続けている、この士幌町は、

変わらずにのどかで北海道を満喫出来る、私の大好きな町です。

この士幌町に、農村自然公園があり、

その森は、開拓時から変わらない数少ない原生林のひとつとして

保存されています。

この森を、毎年子どもたちと歩きます。

森の中では様々な音が聞こえてきます。

聞きなれない鳥のさえずりや、風のそよぎ、木々の葉の擦れる音、

他に誰もいない空間で、子どもたちもごく自然に内省し始めます。


● 心の声を聞く ———————————————————-

都会にいると、外に意識が向くことばかりで、

なかなか自分の内側の声に気づけません。

何をすればいいのか?を探しはするけれど、

「自分がどうしたいのか?」には気づけなくなっているのです。

  どうすべきかを考えて、自分の気持ちは心の奥底に閉じ込めがちです。

内なる声を聞く、という言い方は、

深層心理やスピリチュアルと言われる世界ではよくつかわれます。

でも、多くの場合、その内なる声のほとんどは、

心の声ではなくて、「思考」である場合が多いようです。

今何を感じているか?

自分は本当はどうしたいのか?

どんな未来を築きたいのか?

そんな問いかけをすることで、少しずつ心の声が聞こえてきます。  

● アートセラピーの魅力 ———————————————————- アートは、心の声を視覚化してくれます。

あれこれ考えて描画したとしても、

そこには間違いなく気づいていなかった心の声が見て取れます。

  アートセラピーを「分析すること」と勘違いしている方は多いようです。

そのアートに現れた「物語」をクライアントから聞いて、

そのイメージを広げていくのです。

イメージは、その人特有のものであり、

そこに紡がれる物語は、その人の人生を象徴することが

しばしばあるのです。

クライアントはもちろん、

セラピスト自身もそのアートから自分の気づいていなかった

心の声を聞くことができるのです。

  ● イメージ 瞑想 呼吸法 マインドフルネス  ———————————————————-

昨今、とあるIT系の企業の取り組みから

世界的に注目されたマインドフルネスがあります。

ITという先端技術の企業が、

「今ここ」という禅の思想を取り入れたことも、

その注目の理由かもしれません。

静かに目を閉じ、呼吸を意識し、イメージに身をまかせていく。

はじめは、仕事のことやら、人間関係のことなど

現実的な思考が次々と訪れますが、

次第に、心地よい「なにもない時間」を味わうことができます。

そして、その「何もない時間」の中で、

現れるイマジネーションから気づきを得ることがあるのです。

これは、アートでも同じような体験をすることがあります。

無心に色を塗りこんでいるとき、

ひたすら粘土をこねているとき、

ただくねくねとした線を描いているときに。

外にばかり意識を向けている日常生活の中に、

内側に意識を向ける時間を本の少しでも日常に取り入れることで

私たちの心のバランスは保たれるようです。



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