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  • miraisozojuku

2021年10月号

● 無関心でいること

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無関心でいれば、周りから影響されなくて済みます。

周辺のいざこざや、世の中のとんでもないトラブルに巻き込まれる心配もありません。


でも、子どもの頃からそうだったわけではないはずです。


幼い頃は、何を見ても、何に触れても初めてのことに、目をキラキラさせていました。

もちろん、自分がそうだったのかは記憶がないかもしれませんが、

身近な子どもたちの様子を見れば、よくわかります。


興味がわき、それに関心を持ち

「なんでなの?」「どうしてなの?」と、質問を繰り返し親を困らせたこともあるでしょう。


次から次に、「なぜ?」が生まれ、それはやがて知識になっていきます。


わからないことがあるのは、心の不安定ですから、答えが「知りたく」なりますね。

知って納得すれば安心するし、不安はなくなります。


でも。


「なんで?」がなくなるということは、想像する力を使わなくなるということでもあるのです。



● 創造する力

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あらゆる創造は、想像する力が生み出します。


イマジネーション(想像力)は、大人こそ大切だと、

心理学者の河合隼雄さんが著作で何度も書いていました。


この想像する力は、子どものころに育まれます。


おままごとをしたり、お人形さんとおしゃべりしたり、

ヒーローになりきったり、今ここにはないものを想像して体験していくのです。


お絵かきをして、作り話を話したり、想像する力は無限でした。


これは、親離れしていくときの心の不安を埋めるための大事なプロセスであり、

成長期に誰もが経験することです。


では、子どもたちだけの特権なのかと言うと、そんなことはありません。


言いかえれば、大人になったときに問題にぶつかったとき、

それを何かに見立てたり置き換えて乗り越えていく原動力になるのが、

この想像力なのです。


想像すれば、未来が拓けます。


未来が開き、そこに何かが創造されていくのです。


いまさら、ごっこ遊びはできないかも知れませんが、

イマジネーションを育てることは大人にだってできることです



● 大人のイマジネーション

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河合隼雄先生は、絵本や児童文学、またファンタジーを勧めています。


ボクはこの仕事につき始めてから、このことを知り、

今までたくさんのファンタジーに触れてきました。


現実にはあり得ないような話を、ボクは敬遠していましたが、

知らないうちに、視野が広がり目の前の問題を多方向から見ることができるようになっていました。


頭を抱えたり、逃げ出したりすことではなく、

真正面から向き合うことで、イマジネーションの力が働くのです。


本を読むだけで、と疑問に思う方もいるでしょうし、好き好きの問題もあるでしょう。


でも、試しにお子さんの絵本をじっくりと眺めてみると、

忘れていた力が沸き上がってくるかもしれません。


子どもっぽいという表現は、

もしかすると「イマジネーション豊か」と言うことなのかもしれませんからね。



● 関心を持つ

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周囲に無関心でいること以上に、問題なのは、「自分に無関心」でいることです。


自分について、何でも知っていると思ったら大間違いです。


私たちは、自分についてその数パーセントしか知りえていないと言えるかも知れません。


自分の過去の経歴を話すことはいくらでもできるでしょうが、

例えば、なんでこの世に生まれてきたのか?と聞かれてすぐにこたえられるでしょうか?


生物学的な答えを出すことはできるかもしれませんが、

それはこの問いに対する正しい答えではありません。


自分で何か意味や意義を見出すしかないのです。


何か苦しいことに直面したときに、

誰だって一度や二度、こんな疑問を持ったことがあるでしょう。


「なぜだ!」と原因を突き詰めようとしても、自分の苦しみが消えるわけではありません。


人生は苦であると、説いた仏陀の話は有名です。 


 何のために生まれてきたのか


 何をして生きていくべきなのか


 今生きている理由は何なのか


簡単に答えを出すこともできるでしょうが、

すぐに結論付けることなく内省していくことが大切です。


秋は、開放的だった心が内省し始める時期です。


自分とは何か?


少しだけ、自分に関心をもつ時間を作って、自分と一緒にいてあげませんか?


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