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  • miraisozojuku

2022年10月

●「らしい」ってどういうこと?

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この「らしく」は、あんがいあいまいな表現ですね。


「あなたらしい」とか、「あなたらしくない」とか言われることで、

「らしさって?」と、なんだか釈然としない経験は誰にでもあるような気がします。


ですから「あなた」を「自分」に置き換えて、「自分らしく」という場合も、

やっぱり漠然としています。


そもそもこの「らしく」は、何らかの根拠があったうえでの推測と、辞書には記されています。

たとえ、根拠があったとしても、やはり結論ではなく「推論」ですから、

ぼんやりしてしまうのも無理はありません。


自分を知りたいという人の多くが、この「自分らしさとは何か?」について、

答えの出ないもやもやを抱えているような気がします。


なんであれ、自分の軸を持った自分、これが自分だと言える自分を見つけないことには、

「らしく」は語れません。


●アイデンティティ

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心理学に興味のある方なら、エリク・H・エリクソンの発達段階のことは

知っている方も多いのではないでしょうか?


アメリカの心理学者であり、精神分析家でもあるエリクソンは

「アイデンティティ」の概念を提唱しました。


発達段階の中で、このアイデンティティの獲得は青年期になされると言われています。

「自分とは何か?」「自分はいったい誰なのか?」という問いに対する回答です。

つまり、青年期にはそれなりの回答を獲得しておくものだというのです。


それでは、そのアイデンティティとは何かというと、

①自分だけのユニークさ、いわば独自性があって

②過去の自分と、現在の自分と、おそらく将来の自分は同じ自分で、

 一貫して「自分だ!」と言える存在なんだ

③そして、自分は何かしらのグループに所属している、

 例えば日本人とか、●会社のスタッフとか、◇家の家族の一員だとか


こういった事柄を「獲得」するのが青年期だというのです。


そして、こういったことを獲得するには、人生でそれなりの「危機」を経験することが必要で、

危機を経験しないままだとアイデンティティは獲得できないだけでなく、

ステレオタイプとなったり、独りよがりになって社会との交流ができなくなってしまうし、

混乱したままの人生を送ることになるということなのです。


伝わりました?


ですから、「らしさ」と「アイデンティティ」は似ているけれども、

ちょっとどこかが異なっているのを感じませんか?



●獲得するものと、あるがままを認めること

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そもそもアイデンティティを「獲得する」という表現が、西洋的だなぁと私は感じます。


「自分らしさ」は「獲得する」というよりも、

「探す」とか「認める」と言った表現がしっくりくる気がします。


新たに身に着けるものというよりも、もともとあるものに気付き、それを認め、

それを自分の全体性として受け入れる、と言ったニュアンスです。


ありのままの自分、が「自分らしさ」ということになりますね。

東洋的な考え方なので、皆さんも、比較的しっくりくるのではないでしょうか?


ただし、このありのままの自分を見つけて、「そのまんま」ではいけません。


「これが自分なんだ」と開き直る人もいますが、

自分として納得のいかない自分が見つかれば、そこを何とか自分の望む自分に育てていく、

つまり持っていないものを獲得していく努力は必要でしょう。


ですから、私がおすすめするのは、


1,自分らしさの探究、洞察

2,それを認め、受け入れる

3,理想の自分を創り出すために、一歩踏み出す


ということになります。


心理学講座のようになりましたが、

そもそも「自分」へのアプローチが西洋とは決定的に異なる点もありますから、

これからも、わたしなりに解説していこうと思っています。

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