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2024年3月

● 七尾市の現状

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 約160名ほどの被災者が一時避難している、

「七尾サンライフプラザ」が、活動の拠点になっています。


被災者の方々にとっては、先が見えず、現状に耐え続ける日々を送っています。

こちらの避難所は、最後まで避難所として残ることが決まっているようで、

復興までの遠い道のりで被災者の皆さんの支えとなる役割を担っていくようです。


そんな中で被災者の皆さんに心理的なサポートが必要とは言え、

「支援」には遠慮がちになる方々も多く、私たちにできる「場づくり」を心がけています。

すでに、アロマハンドマッサージや、お話を聞くボランティアの団体も

多く入り込んでいるようです。


私たちも海岸清掃や、ハンドマッサージのお手伝いをしつつ、

継続支援につながる場づくりを模索している状態です。


● 子どもたちのアート

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七尾サンライフプラザさんでのアートの場づくりは、

長いテーブルに様々なアート素材を並べることから始まります。


興味深い素材があっても、初めはなかなか参加する方もいないのですが、

スタッフの繰り返しの声掛けで、少しずつ参加される方が増えていきます。


初回の子どもたちのアートを見て感じたことは、

紙面の外枠にキラキラ素材やモールなどで枠取りされているアートが多いことでした。


避難所の生活環境は、段ボールの仕切りで区分けしている状態です。

一時避難ですから、日常の生活環境を保つことは難しいのでしょうが、

「完全なプライバシー」を確保することは難しい状況のようです。


そんな中で、その枠取りをしたアートには、

意識したわけではないのでしょうが、

ごく自然に心の内を守るようなアート表現がなされたのかもしれません。


2回目の活動の際には、アート全体をリボンでくくるような表現も多く見られたようです。


● 心をケアするということ

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何か事が起きた時、私たちはごく当たり前に身を守ろうとします。

身体的には動悸を速めて動きを活発にしたり、身を守るように身をすくめたりもします。


でも、心を守る術はあまり教えてもらうこともありません。

目を背けたり、耳をふさいでも、心に与えられたショックは強烈です。


個々の人間力によっても異なりますが、

耐え続けるだけではいつか限界が来てしまいそうです。


アート表現をすることが、

私たちの心をケアしたり整えたりすることに役立つことは、

医学的にもたくさんのデータがあります。


でも、それを私たちの日常生活に落とし込んでいる方は、多くはありません。


つらいことがあったり、苦しい時に、

「アート表現」が役立つことは、おそらくほとんど知られてはいないのです。


● 私たち自身が経験してるからこそ

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アートセラピーという言葉を知らなくても、

むしゃくしゃしてなぐり描きをしたり、

紙をびりびりに破いたりしたことはあるでしょう。


粘土を握ると、だれもがそれを丸めたり、

伸ばしたり、時には激しく机にたたきつけたりもします。


私たちは、それと知らずに心の内を外に表現することで、

心の安定を取り戻そうとするのです。


作品作りとしてではない、こういったプロセスを、

私たちは「アート・アズ・セラピー(Art as therapy)」と言って、


素材を楽しみながら表現すること自体に

心を整える力があることを経験してきました。


学校で評価をもらうためにアートをすることとは違って、

ただただ気持ちのままに何を描き続けることは、

少なからず心を整える力となっていると信じています。


2回目にも、2時間もアートをし続けていたお子さんがいました。

いま大切なことは、夢中になって何かに打ち込んで、

そんな自分と一緒にいてあげる時間を創り出すことなのかもしれません。

3回目の活動は、今月末から4月上旬を予定しています。


● 寄付金

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皆様から、たくさんの画材や寄付金を子ども未来研究所にお寄せいただき、

活動に生かすことができています。


本当にありがとうございます。


現状は、1回に3名から4名の派遣で思った以上の経費が掛かっています。

最低でも半年間の継続支援の計画を持っています。


今後も、皆様のお力をお借りしながら、被災された皆さんの心のケアの一助となるよう努力してまいります。


引き続きのご支援を、何卒よろしくお願いいたします。


ご支援ご協力のお願いです。


(NPO法人子ども未来研究所のホームぺージ)


被災地の一日も早い復興と、皆様の安心と安全をお祈りしています。

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