2025年8月
- miraisozojuku
- 8月3日
- 読了時間: 2分
「折れない心を、そっと手渡す」
── 大暑のころに寄せて
こんにちは。 暦の上では「大暑」。
一年で最も暑さが厳しいとされる頃です。
それでも昨日と今朝は、どこか空気がやわらかく、 少しだけ秋の気配がにじんでいるような気もしました。
今日は東京でも、雨がぱらつくようです。
土用の時期は、季節の変わり目。 体調を崩しやすいこの時期に「土いじりを避けるとよい」と昔の人は言い伝えてきました。
どうやらそれは、「体を休めるように」と自然に寄り添って生きていた人々が、 静かに編み出した知恵だったのかもしれません。
季節をめくる、言葉とともに
先日、手元に一冊の本が届きました。
その名も『二十四節気の花言葉』。
第一園芸株式会社のクリエイティブディレクター石川恵子さんによる本です。
花の専門家である石川さんが、節気ごとに咲く花々を紹介し、そこに美しい言葉を添えています。
大暑のページには、「立葵」「向日葵」、そして「ジニア」。
私は、この“ジニア”という名前を初めて知りました。
一般的な花言葉は、「不在の友を思う」「変わらない思い」「幸福」。
けれど、この本の著者は、ジニアが一つの花を終えても、次々と新しい花を咲かせるそのたくましさに注目し、 「折れない心」という言葉を添えていました。
ページをめくるたびに、心が少しずつ穏やかになる── そんな本です。
知恵を手渡す、生きる営みとして古の人の暮らしに息づいていた知恵。
それを受け継ぎ、また次の世代へと手渡していくこと。
心理学者エリクソンは、人生の成熟期におけるこの営みを「生殖性(generativity)」と呼びました。
今、私の手の中にある限られた時間。
その時間を、私よりも若い仲間たちにどう渡していくのか。
どんな言葉で、どんなまなざしで、伝えていけるだろうか。
花が咲き、また新たに咲くように。
私たちの歩みもまた、誰かにつながっていくのだと信じながら。
どうかこの夏、 あなた自身の「折れない心」を、静かに育てる時間となりますように。
そして、ふと立ち止まりたくなったときは、季節の言葉や色に触れてみてください。
そこには、古くてあたらしい、やさしい知恵が待っているかもしれません。
私たちもまた、アートや問いかけの時間を通して、
心の回復と創造を支える場を、丁寧に育て続けていきたいと思っています。
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