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2026年7月

  • miraisozojuku
  • 7月3日
  • 読了時間: 4分

■旅人の喜び


こんにちは。

夏至も過ぎ、二十四節気では末候を迎えました。


この頃になると、クレマチスの花が美しく咲き始めます。

数年前、スタッフと一緒に静岡県三島市にある「クレマチスの丘」を訪れたことがあります。

美術館と庭園が調和した、とても好きな場所でした。


残念ながら現在は休園しているそうですが、あの丘いっぱいに咲くクレマチスの風景は、今でも心に残っています。


調べてみると、クレマチスには約300種の原種があり、園芸品種になると数千種類にも及ぶそうです。

それでも、どれも「クレマチス」と呼ばれます。


同じ花でありながら、

色も、

形も、

咲き方も、

どれ一つとして同じものはありません。


その姿を眺めながら、私は「人も同じなのだな」と思いました。


同じように笑い、

同じように悩み、

同じように毎日を生きているように見えても、

歩んできた人生も、

大切にしている価値観も、

心の風景も、

一人ひとり違います。


だから、人を理解するということは、

「人とはこういうものだ」

という答えを知ることではなく、

「この人は、どんな人生を歩み、どんな物語を生きてきたのだろう」

という問いを持ち続けることなのかもしれません。


■作品は、その人だけの物語


クエスト総合研究所では、30年以上にわたり、アートセラピーを通して人の心と向き合ってきました。


アートには、不思議な力があります。

同じテーマで、同じ画材を使い、

同じ時間に描いても、

出来上がる作品は驚くほど違います。


私たちは30年以上、その光景を見続けてきました。


作品を見るたびに思うのです。

「やはり人は、一人ひとり違う。」と


アートは、その人の心を評価するものではありません。


言葉ではうまく表現できない思いや、

自分でも気づいていなかった感情、


その人だけが歩んできた人生の軌跡を、

静かに映し出してくれます。


だから私たちは、作品を見て、

「上手ですね」

「きれいですね」

では終わりません。


この人は何を感じているのだろう。

この作品は何を語っているのだろう。

そんな問いを大切にしています。


■心理学は心を旅する地図


そして、その体験をさらに深く理解したい。

そんな思いから、私たちはユング心理学をはじめとする心理学を学びます。


心理学は、人を分類するためでも、分析するためでもありません。

アートを通して出会った、その人だけの心の世界を理解するための「地図」です。


地図だけでは旅はできません。

けれど、地図があることで、

自分がどこを歩いているのか、

目の前の人がどんな道を歩いてきたのかを、

少しずつ理解できるようになります。


だからクエストでは、

アートと心理学を、切り離して考えることはありません。


体験と理解。

感性と理論。


その両方を大切にしながら、人の心を学び続けています。


■Questという名前に込めた思い


「Quest」という言葉には、

「探求」

という意味があります。


探すのは、正解ではありません。

誰かが用意した答えでもありません。


一人ひとりが持つ、その人だけの物語です。


学びを重ねるほど、「わかった」


よりも、

「もっと知りたい」という気持ちが育っていく。


そんな学びがあってもいいのではないでしょうか。


■人生という旅の途中で


クレマチスには、「旅人の喜び」という花言葉があります。

昔、その蔓が木陰をつくり、旅人がひと休みできたことから生まれたそうです。


人生もまた、旅です。


急いで答えを見つける旅ではなく、

時には立ち止まり、

自分を見つめ、

また歩き始める旅。


もし今、「人の心をもっと理解したい。」

「自分自身をもっと理解したい。」

そんな思いが心のどこかにあるのなら、

その問いは、新しい探求の始まりかもしれません。


私たちはこれからも、アートと心理学を通して、

その旅をご一緒できたらと思っています。


 
 
 

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